水曜日, 2月 28, 2007

失われた10年

昨日の東工大国際シンポジウムにおける渡辺千仭教授の講演のうち興味を惹いたのが標記の日本企業社会の停滞がなぜ生じたかの分析。教授によるとIT社会入りに際して日本の固有文化との間で摩擦が引き起こされイノベーションが停滞したことを指摘する。漸く2000年代に入り携帯普及を梃子に再活性化に向かっているとする。企業にもキャノンのようなハイブリッド型の企業革新を実現する向きも現れたとする。これまでもそうだったがIT活用や梃子化の必要はもっともっと強調されていい。政府も情報大航海プロジェクトを走らせ世界の進運に遅れをとるまいと必死だ。個人的にもGoogleのような利便性の高いサービスに馴染んで自己のITリテラシー向上に取り組むべきだ。

東工大シンポジウム

昨日から2日間。今日は英語オンリー。米欧日からの講師が次次に登壇しMOTインスティテューショナル技術経営学の世界の議論を展開する。極めて刺激的。実質プロモーターの渡辺千仞教授発表は流石との印象。この大学は文科系との融合にも心を砕いていて好感する。イノベーションを社会的歴史的文脈でも見て行こうというアプローチは国際的連携に馴染む。相澤学長も朝登壇し英語スピーチ。午後5時過ぎまで討論があり充実した一日だった。

火曜日, 2月 27, 2007

大プロジェクト進行

今日の日立総研フォーラムでIT.がらみの大プロジェクトが始まろうとしていることを知る。果たしてうまく行くのか。巨額予算を政府が出し国家的プロジェクトだ。もし相応の社会的効果を狙うならもっとPRすべきだ。当事者だけが危機意識で走り回っていても具体的効果は出てこない可能性がないか。そんな印象を講師の説明を聞いていて思った。

日曜日, 2月 25, 2007

H2ロケット成功

監視衛星打ち上げ成功と報じられ結構なこと。いよいよ日本も衛星ビジネスに足がかりを得つつある。課題がコスト。果てしない努力が要る。新幹線技術が中国北東部で導入打診ありという。台湾の新幹線は日本のよりも乗り心地がいいらしい。日本のは揺れが大きく不安と言う人も。これら巨大技術を支える技術人材が組織的にくみ上げられて巨大システムがものを言う。片やベンチャービジネス振興も課題だ。個人と組織とこの社会を支える人材もベンチャー創業型と組織貢献型と並立する。どっちがどう優位かは一概に言えない。官庁組織も改革とともに浮沈を生ずる。経産省の地盤沈下や情報産業省浮上が取り沙汰される。省庁にあって失われた10年に日本経済再建に貢献した官僚も居る。力量を請われて華麗に転進して銀行会長に就任する銀行OBもいる。ベンチャー的経験からは考えられない組織的経営ノウハウ。他方日本の金融機関の商品開発能力の貧困も指摘されて久しい。バブル退治に狂奔していればすむ時代は終わっているのにだ。

土曜日, 2月 24, 2007

仙台滞在

18日から23日まで東北大学21世紀COEによる工学技術者医工学再教育プロジェクト参加。略称Redeem
。受講者は東京勢大半。若手現役企業人。修了者には1週間の実習受講が認められる。定員制なので待機者大勢;前から東京での出張講義を聴講しその際キャンセル待ちを申し込んでいたので、初日にキャンセルあり申し込みできた。3月12日から再度仙台へ。すっかり仙台に馴染むことに。いつも帰郷の際通過していた町。東北代表の大都市・学問教育のメッカ。魯迅・藤野先生で有名。これだけ医学の世界に触れると否応なしに目が開かれる。企画された関係者先生方に感謝と敬意を抱かざるを得ない。及ばずながら今後に生かす努力を重ねたいと思う。

土曜日, 2月 17, 2007

円安の行方

円安が続く・介入なしにも拘らず。国力の低下と言う向きも。いずれユーロ陣営から反撃あり円高もとも指摘される。バックにロシア・ダボスでも話題だったという。イランと北朝鮮の非神聖同盟を山口昌之氏指摘。日本政治分析に政治学者格闘・佐々毅氏。対米外交5人目の降板を予想する向きも・まだまだ波乱含み。ポストブッシュ外交路線・米国も揺れている。

金曜日, 2月 16, 2007

愛郷心

昨日岩手から末弟上京:久しぶりの夕食懇談。三陸・大船渡在勤の県庁勤め。本人県内転勤数度・内陸にも居たがこのところ三陸を2箇所目。退職まであと3年・この際三陸地域振興に邁進を助言・激励。観光資源・農林水産戦力強化・目標・環境明確。具体策が課題。丁度岩手大学・新技術発表会聴講後だったのでそれも紹介・産学連携慫慂。先生方も地元密着型研究特化と見て取れた。大学も法人化で独自性を問われる。同学は健闘しているほうだ。

岩手大学・新技術発表会

非常に感銘した。とくに農学部系統・もちろん工学部系統も・ご健闘を祈るといった心境。同県人として遥か東京から声援を送りたい。末弟上京・事務所近くで飲む・あと3年の同人・飛ぶ鳥跡を濁さずの心境で心して後輩指導にあたるよう進言。16年差あり感性の年代的格差を感じたこともあったが急速接近。この社会各種の格差・差別化・個性化で相互の意思疎通に閉塞状態・それぞれに深刻な影響あり・社会の連帯感喪失目を覆うばかり。差別化はほどほどに社会の一体感・ゲマインシャフト回復急務。市場で物を売ることと社会の一体感維持とは別次元と認識すべし。市場化は適切な提言だが適用場面は限定的。

水曜日, 2月 14, 2007

3代目の成果

台湾の新幹線・日本のそれを凌ぐ乗り心地らしい。技術顧問・島氏・祖父以来の推進役。渋谷に東急の路面電車・車輪をはずしハチ公と並ぶ名物に。路面電車は今でも廣島や熊本で健在。排ガス対策に再評価。ストラスブールも有名・ウィーンでも健在。自動車の排ガス対策究極は燃料電池だろう。先日の展示でも取り組み事例数多紹介されていた。据え置き型も1kW・100kwなど開発進行中。電力配電不要となれば都市景観も格段に改善する。人間支援ロボット現状50万円・老人介護や肉体労働支援・普及すれば画期的。ロボット大国日本のお家芸・是非がんばれと言いたい。日本の映画若い製作者登場で活気・海外所得が国内所得を超えたとの記事・グローバル化は止どまることを知らない。

火曜日, 2月 13, 2007

ものくるる友はよき友

そんな文を読んだ記憶がある。友遠方より来るありまた喜ばしからずや。そんな気持ちを持ってもらえるかどうかが友人の付き合いの深浅を反映する。会ってみても面白くない名前だけの旧友:継続にこだわるべきではない。水の流れるごとく友人も流れ寄り流れ去る:と思ったほうがいい。波長の合わない向きとはさっさと絶縁するに如かずだ。新しいすばらしい他人が突然出現しないでもない。正面からは現れず予想外の辺境的周辺から思いがけない現われかたをするかもしれない。全方位外交がいい。観察力を高め直観力を鋭敏に鈍感力もそこそこに対人関係を維持開拓し新陳代謝をはかるのがベターだ。

月曜日, 2月 12, 2007

首尾よく無線LANに接続

Googleのブログに書くのが気が引けるがYahooの無線LANに入会し首尾よく接続成功。こうなると携帯からの投稿もしなくて済む。接続ポイントがかなり地方にも展開しており、主要市町村に設置ずみであることが判る。出かける先は十分カバーしている。いつの間にか大したものだ。FON接続よりもまずYahoo活用が先だ。しかも5月まで無料のトライが許される。無線技術はどんどん進歩しており近く次世代規格も実用化見込み。屋内でも配線不要は大きいメリット。病院・工場など導入メリットは大きいはずだ。

舞踏の世界

機を得てジャズダンス・バレエの諸グループ合同発表会に行く。若い女性が圧倒的だがジュニアも参加していいてまだ幼稚園レベルから小中学生と思しき参加者まで幅広い年齢層が楽しんで踊る。見ていて気持ちがいいもの・かつ微笑ましい。お化粧もしそれなりの衣装も身につけ精一杯に群舞を踊る。もう一つは九段の日本武道館でのワールド規模の社交ダンス選手権。プロの部には英・独・ポーランド・タイ・中国などからの選手。ラテンの部だけで引き上げたがその動きの激しさと修練から得られた強靭な身体動作に圧倒される。プロの世界の厳しさを実感し感嘆したしだい。日本選手も海外勢に劣らぬ偉丈夫・婦揃い。グローバル化はここにもくっきり。

日曜日, 2月 11, 2007

窮しても通じない

厳しい指摘・夕張市の場合。対象的に常磐ハワイや旭山動物園。景観規制を排ガス規制なみにとの提言賛成。無神経広告放置の公徳心欠如。とても成熟文化国とは言えない。科学技術予算槍玉に。配分額非公開の不明瞭管理体制。これも科学技術立国の看板が泣く。基礎研究は進むが臨床研究が見劣りの日本医療・梃子入れ必要。他分野連携に関心と注力を。

土曜日, 2月 10, 2007

幼稚愚昧な指導者

戦時下で清沢 氏が時の指導者を批判して書いていたという。他方日本には日本の知を代表するたとえば聖徳太子・織田信長・平賀源内といった逸材が輩出した。この取り合わせが歴史というものか。波乱万丈がそこから生まれる。平穏で一直線は期待できない。かといって失望する必要もない。北朝鮮対応も覚めた外交感覚で粘り越しに如くなし。日本には財政力がある。これをどこかで発揮するとしても国益はしっかり堅持する。向こうは核保有を高く売りつけようとする。外交は取引だ。常盤新平氏の寄稿随筆76歳氏の現況を伝えて共感を呼ぶ。

金曜日, 2月 09, 2007

故宮博物館記念展

80周年記念展「大観」開催中という。台湾渡航の価値高まる。まだ見ぬ台北。北宋の大文物が展示され壮観らしい。とくに書に関心ありだ。瀬戸内晴美氏の日経連載が面白い:往時の文豪との交遊が鮮明に書かれていてその記憶力に脱帽。物語作りの得意技・どうも苦手では文学は無理・せめてブログ・メールが関の山。一文の長さ・40ないし50字との専門家の指南:さもありなん:物語的文章はビジネス世界では困り者:判読負担を招くようでは相手に失礼だ。手書きの時代では気になる悪筆もPC化で肩身が広くなる。でも肉筆も少々悪筆でも味があるというお世辞もあり得る。小学生のように真面目な文字と三島由紀夫からの手紙を瀬戸内女史がコメントしていた。文学素養貧弱ながらどこかで読んだ覚えのある上田秋声と現代中国の莫言・作品と相通ずる情景描写を想起する。怪談風なところがそう思わせる。

木曜日, 2月 08, 2007

終身雇用・雇用無差別両立せず

まことにその通り。民主党大丈夫か。住宅への消費税課税・海外に例なき大衆課税・同感の至り。経済不活性化の悪税。金融制裁の効き目想定外と米当局。グローバル化の前にさしものならずもの国家もたじたじ。Uチューブ創業者2名に800億の株交付・すごい。外交に戦略家輩出必要・日本劣勢。

水曜日, 2月 07, 2007

景気の現局面

どうも息切れ懸念ないかが取り沙汰される気配。すくなくとも経済全体が浮揚力を得て舞い上がる気配はない。勝ち組はいいが地方や中小には波及感が今ひとつ。米国もインフレなき景気持続で企業の価格支配力は失われているらしい。イラク情勢もぐつつく。自爆テロというのはとても想像できない。それを支える真情とはなにか。米の反戦気運も当然だ。

火曜日, 2月 06, 2007

産む機械大騒動

政治問題になるほどの反響。女性陣からは特に厳しい反撥の声が上がっている。少子化対策会合メンバー男性圧倒も問題。女性意向を軽視して実効は期せられまい。反発は当然として改めて出生率アップには女性力発動に期待せざるを得ない。男女別世界では人類は危うい。いい意味でのフェニミズム振興が望まれる。

月曜日, 2月 05, 2007

書と音楽と

書は石川九楊氏・音楽はスタニスラフ・マクロバチェフスキー氏他;昨夜の新聞・FM登場。石川氏文中・簡野道明著:字源が取り上げられていて懐かしい感じがした。岩手の田舎にもあった覚えあり。マクロバチェフスキー氏83歳読響音楽監督就任とある。FMでウィーンフィル定期のライブ録音放送:リッカルド・ムーティ指揮でハイドン交響曲39番89番・モーツアルト同25番プラス・サルエリ作品。プラス同CDでコシファントウッテ序曲と女性2重唱・黒髪の人が好き。今晩もこんどはニコラウス・アーノンクールでシューベルト・シューマンなどらしい。楽しみだ;今晩のはMD録音セットして出てきた。政情不安と不正会計:日本株式市場の重しに。エネルギーと食糧競合でトウモロコシ価格揺れる。政府にも内部統制をとの提言蓋し時宜を得ている。監査欠陥が中央・地方官庁病弊の原因だ。郵便自由化世界の大勢だというのに既得権勢力反対で進展せず;大艦巨砲主義・騎兵隊抵抗し近代化に遅れた日本海軍や英機甲師団と同構図。

日曜日, 2月 04, 2007

イノベーション不発

知的財産立国がちぐはぐとの記事を読む。バイオマスに用いられる酵素は欧米産で日本の発酵技術は貢献していないとの指摘。バイオ振興は掛け声倒れといわざるを得ない。どうも遺伝子組み換えアレルギーも寄与しているらしい。怯えることなく人類の将来を見据えた研究開発に邁進すべし。財政再建・金融安定・技術革新の好循環(香西泰氏)で成長要因たる起業・創意・発明・勤労・節倹の力を発揮させる環境を作る (ミルトン・フリードマン氏)との指摘に全面的賛成。手抜きが折角の構想を台無しにする。

土曜日, 2月 03, 2007

音に聞くgoogle

いつもお世話になっていて文句はないが一つあるとすればblog訪問者数の表示がないこと。投稿する側からすれば内容はともかく反応が知りたい。早くそれを表示するサービスをはじめてもらいたい。どせささやかな訪問者に止まるとは思って書いているが0でもあるまいし何人か読者がいるというのを確認するのは投稿の励みになる。グーグルの次のモデルが取沙汰されている。次世代WEBなる文庫本を見つけて買い込んだ。全く目まぐるしい話だ。素人が付いて行くのが大変だがどんどん進化してもらいたい。

金曜日, 2月 02, 2007

経済優先

英国FT紙が安部内閣に標記の注文をつけているという。教育や外交が先行して低成長に甘んじていると思われているのかも。世界第2の巨大経済スピードがつきにくい。中小にもM&Aの嵐との報道:折角築きあげた家業に後継者がいないならそれも已むを得まい。新規起業も大変だが後継者育成も肝要。ここでも教育の役割が大きい。プロフェッショナルを尊重しそれに十分報いる社会の作法確立が求められる。ヒエラルキー維持を優先し落後者を出さない・既得権を尊重する風土では生産性向上は期待できず低成長に甘んじ世界の期待に答えられない図体ばかりが大きい老大国でしかあり得ない。

JST新技術説明会

熊本大学などの発表。医学分野に強く旧制5高由来の知的拠点。12件の発表は結構面白かった。医・農関連に注目。地域の特徴に根差した技術ということだろう。農工連携事例は勇気づけられる。