木曜日, 12月 23, 2010

クリスマスイヴ

後輩新著贈呈受け一気読了。「協同組合の時代と農協の役割」広汎な視野から新時代の農協の役割を解明しようとする好著。①政府・企業に加え第3の勢力としての協同組合を位置づけ、②農業政策では選別的大規模経営よりも多様な地域内発的な担い手による地域社会農業を提案する。岩井克人・宇沢弘文・カール・ポラン二―・鶴見和子らの思想的流れに共鳴し経済優先を排する着眼は現代社会の閉塞打破の有力な武器となる予感を与える。公と個人・企業に加え共生を社会構成の3本柱に据える。高度成長とともに忘れられた現代における共同体の在り方を再考するきっかけになりうる。関連して医療保険や社会保障など・リスク分散を制度設計する場合もこのような視点が不可欠ではないか。年齢で輪切りにする現行医療保険は保険者間の精緻なリスク調整導入や地域・職域保険活用など切り口を見直すべきとの議論に賛成する。

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