水曜日, 11月 08, 2006

フィリップ・マヌリ

作曲の「響きと怒り」1998年作品を今聴いている。現代作品としてもほやほやのもの。それが全く違和感なしに受容できている。現代音楽への抵抗などと全く無縁の世界・響き。チャンスがあったら是非お聴きを。絶対お勧め。不可解な所謂現代音楽とは一線を画す。仏出身の作曲者は目下米国大学で教鞭をとっている由 。所謂現代音楽を身近に鑑賞させる作品。聴いていて判るところがいい。ひとりよがりでないとか、原因があるに違いない。楽譜筆記職人の話が日経文化欄に。モーツアルト自筆楽譜も乱筆ではなかった。書き手によって作品の受容が違ってくるらしい。マヌリの作品押し付けがましいところがなくスマート・繊細・洗練・音が綺麗。不協和音・しかし響きあう。和音ではないしグレゴリア旋法でもなく紛うことなき現代の音だが、柔軟で嫋嫋たる余韻も。フランス的洗練の一表現。日本人は書けるかなと思う。決して弱くはないのだ。不協和音だろうがでも喧騒には至らない。流石現代フランス代表作家。

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